焼き畑

気がついたら焼け野原

今日のやつ その58

 驚愕の事実。
 スーツと私服、どちらで出勤したいかと訊かれて、スーツと答える人が一定層いるということ、そしてその理由が「面倒くさいから」であること。

 少なからずショッキングな話だった。

 以前書いたかもしれないが、私は断然私服出勤派だ。
 絶対にスーツなんか着たくない。
 窮屈だし、メンテナンスに時間もお金もかかるし、動きにくいし、スーツを着ているとできないことが多い(例えば、朝バタバタしたくないから早めにスーツを着てしまいたいが、着てしまうと袖まくりし辛いので洗い物がし辛いし顔も洗えない、髪の毛が落ちるのを気にすると髪も梳かせない、歯磨き粉がジャケットやスラックスに付くことを考えると歯磨きもできない。順番にものすごく気を遣う必要がある)。どんなときでもきっちりボタンを留めないといけないしクールビズじゃなければネクタイも締めなくてはならないから着るのにも脱ぐのにも時間がかかる。
 で、そうすることで何が嬉しいかというと、内勤でずっとPCカタカタ言わせている身からすれば、何も嬉しくない。本当に何も嬉しくない。気が引き締まる効果すら私はない。
 私にしてみれば、スーツで仕事をするのは百害あって一利もない。

 私がそうなので他の人も大小違いはあれどだいたい同じ気持ちであろうとぼんやり思っていたのだが、どうやら違うらしい、と気づいたのは先週の金曜日、昼ごはんを客先の方たちと一緒にとったときに雑談している際のことだった。

 彼ら曰く、私服だと何着ていくか迷う。ものぐさだから迷わなくなるスーツのほうがいい。

 いや、いやいやいや。

 遊びに行くんじゃないんだから、服なんて適当に着ればいいじゃん。ローテーション組めばいいじゃん。同じような服たくさん持ってればいいじゃん。絶対にスーツの方が面倒くさいでしょ。何なら毎日服のコーデで5分迷ったとしても、スーツを毎日着込んで定期的にクリーニング出すよりもトータルで時間浮くでしょ。

 その程度でものぐさを名乗るな。

 未だにスーツのほうが面倒くさくない理論には首をかしげているのだが、その場にいた人みんな賛同していたので、そういう考えの人もいるのだ、と納得するしかないんだろうな。
 そしてそういう人がいるから「仕事にスーツ着ていくあんまなくね?」という方に世の中の風潮がなっていかないんだろうな。特にIT系は、そっち方向にいずれ流れていくと思っていた。盲点だった。

 でも、スーツは制服みたいなものなのでメンテナンス代会社から支給されるようになってください。スーツ代手当てください。なんなら会社がスーツ支給してください。何会社に必要なものなのに自腹が当たり前の世の中になってんねん。納得してへんぞ俺ぁ。